【基本情報技術者試験、ITパスポート】記憶装置の種類と特徴まとめ|頻出のポイントを分かりやすくに解説!

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記憶装置は、試験に出やすいけれど混乱しやすい分野のひとつです。

RAMやROM、キャッシュメモリなどの違いを整理しておくことで、得点源にもなります。

この記事では、そんな記憶装置について、自分なりに整理した内容をまとめています。
同じように勉強中の方の参考になれば嬉しいです。

ぜひ試験対策に活用してください!

目次

記憶装置とは?【基本のキ】

コンピュータがデータを処理・保存するためには、情報を一時的または長期的に記憶しておく「記憶装置」が必要です。

この記憶装置は、大きく分けて主記憶装置補助記憶装置の2種類があります。一般に、主記憶装置は「メモリ」、補助記憶装置は「ストレージ」と呼ばれることが多いです。

主記憶装置(メモリ):CPUが直接アクセスできる高速な作業用メモリ

補助記憶装置(ストレージ):データを長期間保存するためのストレージ

主記憶装置(メモリ)とは

主記憶装置の役割と種類

主記憶装置は、CPUが処理を行うために必要なデータやプログラムを一時的に記憶しておく場所です。

CPUはこの主記憶に直接アクセスしてデータを読み書きするため、処理速度に大きく影響する重要な装置です。

主記憶装置としてよく使われるのが「RAM(ランダムアクセスメモリ)」で、その中にはDRAMSRAMという2つの種類があります。

それぞれの特徴を押さえて、用途の違いを理解しておきましょう。



DRAMの特徴と用途

DRAM(ダイナミックRAM)は、主記憶装置として最も一般的に使われているメモリです。

データをコンデンサに電荷として保持するしくみを持ち、構造がシンプルで高密度かつ低コストで製造できるのが特徴です。

ただし、電荷はすぐに失われるため、定期的なリフレッシュ(再書き込み)が必要という弱点もあります。

この特性から、パソコンやスマートフォンなどのメインメモリとして広く利用されています。

SRAMの特徴と用途

SRAM(スタティックRAM)は、フリップフロップ回路を使ってデータを保持するメモリで、電源が供給されている限り情報を維持し続けるのが特徴です。

DRAMのようなリフレッシュ動作が不要なため、高速で安定した読み書きが可能です。

一方で、構造が複雑なため製造コストが高く、大容量化が難しいというデメリットがあります。

そのため、SRAMは主記憶ではなく、CPUのキャッシュメモリやレジスタなど、高速処理が求められる領域で使用されます。

ROM(読み出し専用メモリ)とは

ROMの概要と3種類

ROM(ロム)は「読み出し専用メモリ」と呼ばれ、最初から書き込まれているデータを読み取るための記憶装置です。

たとえば、電源を入れたときにパソコンを動かすための「スタートスイッチの説明書」が入っているようなイメージです。

RAMとは違い、電源を切っても内容が消えない「消えないメモ帳」のような性質を持っています。

そのため、電源がオフになっても必要な情報を保ち続けることができます。


ROMにはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。

  • マスクROM:工場で最初から書き込まれていて、あとから変更できません。家電やゲーム機など、決まった動きをする機械に使われます。
  • EPROM(イーピーロム):専用の装置で書き込み、紫外線で全体を消してから再び書き直せるタイプです。試作品の開発などで使われます。
  • EEPROM(イーイーピーロム)/フラッシュメモリ:電気の力で一部分だけを消して書き直せます。USBメモリやSDカードなど、私たちが日常でよく使うデバイスに使われています。


それぞれの違いを「どのくらい書き換えできるか」という視点で理解すると、覚えやすくなります。

キャッシュメモリとは

高速処理のカギを握る存在

キャッシュメモリとは、コンピュータがよく使うデータを一時的に保管しておくための特別な記憶場所です。

たとえば、引き出しの奥にしまった文房具よりも、机の上に出しておいたペンのほうがすぐ使えるように、コンピュータもよく使うデータを「すぐ取り出せる場所」に置いておいた方が効率的です。

この「すぐ取り出せる場所」が、まさにキャッシュメモリです。

パソコンの頭脳であるCPUは、メモリにあるデータを読み込んで作業をしますが、そのたびに遠い場所(主記憶)に取りに行っていては時間がかかってしまいます。

そこで登場するのがキャッシュメモリ。よく使うデータをあらかじめ近くに置いておくことで、作業スピードをグッと上げてくれるのです。

このしくみのおかげで、CPUは必要な情報をすぐに見つけて、無駄なくサクサクと処理を進めることができます。

まさに、キャッシュメモリはコンピュータの「時短のカギ」と言える存在です。

補助記憶装置とは

長期保存向けストレージ

写真や動画、文書ファイルなど、あとから何度も見返したいデータは、その場だけの一時的な保存ではなく、長期間安全に保管できる場所が必要です。

このようなデータを保存するために使われるのが、「補助記憶装置」と呼ばれるストレージです。

イメージとしては、主記憶(RAM)が作業中の「作業机」だとしたら、補助記憶装置は「本棚」や「収納棚」のような存在です。

普段はしまってあるけれど、必要なときに取り出して使う場所です。

代表的なものとしては、以下のような種類があります。

  • HDD(ハードディスク):大容量でコストが安く、たくさん保存できるが、読み書き速度はやや遅め。
  • SSD(エスエスディー):読み書きが速く、衝撃にも強い。ノートPCなどにも多く使われている。
  • 光学ディスク(CD・DVDなど):レーザーでデータを記録。安価で長期保存に向いているが、読み書きの頻度は少なめ。

それぞれの特性を理解しておくと、「どの場面でどのストレージが使われているのか」が自然と見えてきます。

記憶階層のイメージと整理

パソコンの中には、データを保存するための装置がいくつもありますが、実はそれぞれに「スピード」「容量」「コスト」の違いがあります。

これらは、使う場所や目的に合わせて、階層的に使い分けられています。

このしくみを「記憶階層(メモリ階層)」といいます。

たとえば、以下のような関係です:

  • キャッシュメモリ:超高速だけど小さくて高価 →「ポケットの中」
  • 主記憶(RAM):作業用の広めの机 →「デスクの上」
  • 補助記憶(HDD・SSD):長く保存する収納 →「本棚や倉庫」

つまり、CPU(コンピュータの頭脳)に近いほどスピードが速く、でも高価で容量が小さい

逆に、遠くなるほどスピードは遅くなるけど、安くてたくさん保存できるという特徴があります。

このように階層ごとの特性を活かすことで、パソコンは「速さ」と「たくさん保存したい」という2つのニーズをうまくバランスさせているのです。

試験対策まとめ!

ここまで学んだ内容をもとに、基本情報技術者試験でよく問われるポイントをシンプルに整理しておきましょう。

どれも出題頻度が高く、違いを理解しておくだけで得点につながります。

✅ DRAMとSRAMの違い

DRAM項目SRAM
安価コスト高価
大容量化が可能容量大容量化は難しい
遅い速度速い
主記憶などに使用用途キャッシュなどに使用



✅ ROMの種類と違い

  • マスクROM:最初から中身が決まっていて変更できない。→ ゲーム機や家電など。
  • EPROM:特別な光で中身を全部消して書き直せる。→ 試作品に使われる。
  • EEPROM/フラッシュメモリ:部分的に書き換えOK。→ USBメモリやSSD。

✅ 補助記憶装置の特性と違い

  • HDD:安くてたくさん保存できるけど、動作はやや遅い。
  • SSD:動作が速くて静か、でもやや高価。
  • 光学ディスク:CDやDVD。あまり書き換えないデータの保存に向いている。

まとめ

ここで実際の出題例を確認してみましょう!

https://www.fe-siken.com/kakomon/19_haru/q21.html

この例のように、記憶装置は基本情報技術者試験の中でもしっかり対策すれば確実に点が取れる“得点源”です!

用語が多くて最初は難しく感じるかもしれませんが、それぞれの役割と違いをイメージで覚えると、ぐっと理解しやすくなるとおもいます。

今回の記事がみなさんのお役にたちましたら幸いです!

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